ゲーム開発におすすめのプログラミング言語5つ

どの言語を学べばいい?

プログラミング言語には、向き不向きがあります。 どのような目的で利用するかによって、学ぶべき言語は異なります。

ゲーム開発をする場合には、どの言語を学べばよいのでしょうか?このページでは、ゲーム開発におすすめのプログラミング言語を5つ紹介します。

ゲーム開発におすすめのプログラミング言語5つ

ゲーム開発におすすめのプログラミング言語を5つ紹介します。それぞれの言語が、どのような特徴を持っていて、なぜゲーム開発に向くのか、習得の難易度はどれくらいか、などについて、初心者にも分かりやすく解説します。

1. C#

C#(シーシャープ)は、C++とJavaをベースにマイクロソフト社が独自開発したプログラミング言語です。C言語やC++ほど厳格ではないため比較的学習コストが低く、さまざまな分野で柔軟に利用できるので、言語として大変人気があります。

C#は、現在ゲーム開発において最も多く利用されている言語です。C#ならUnity(ユニティ)やMonoGame(モノゲーム)などのゲーム開発向けのフレームワークを利用できます。これらのフレームワークを利用することで、C#で書いたコードひとつでiOSやAndroidなどの複数のプラットフォームに書き出せるなど、効率よく安全にゲーム開発できます。

特に、C#とUnityの組み合わせでゲーム開発される案件は多いので、ゲーム開発職を希望するなら、C#を学んでおくと就職・転職に有利になるでしょう。

2. C++

C++(シープラスプラス)は、 “C言語の拡張版 ” として1983年に発表されたプログラミング言語です。汎用性が高く動作が高速なC言語の長所は残しつつ、オブジェクト指向プログラミングの概念が採り入れられています。

C++は、C言語と同じようにハードウェアの制御が得意であり、実行速度が非常に高速です。C++がゲーム開発に利用されるのは、この実行速度の速さが支持されているためです。また、 C++に採り入れられたオブジェクト指向プログラミングには、長期間かつ多人数の関わる大規模開発に向くメリットがあります。

C++は、学習コストが高く、習得が難しい言語とされます。プログラミングの経験が無いまったくの初心者なら、まずは他の言語からプログラミングを始めてみて、ある程度プログラミングに慣れてからC++を学ぶのが良いかもしれません。

3. Swift

Swift(スウィフト)は、iPhoneやiPad向けのゲームをmac環境で開発する場合に最適なプログラミング言語です。Swiftは、Objective-Cの後継としてアップル社から推奨されているiOSやmacOS向けアプリの標準開発言語です。Objective-Cと互換性があり、Objective-C で開発されたアプリにSwiftのコードで新しい機能を追加実装することも可能です。

Swiftでゲーム開発するメリットは、その高速性にあります。Swiftで書かれたコードは、LLVMというコンパイラ技術により最適なネイティブコードに変換されます。最適なネイティブコードとなることで、最新のハードウェアの性能を引き出して処理が高速になります。

Swiftは、Objective-Cと比較して記述がシンプルで、学習しやすいプログラミング言語となっています。難点としては、基本的にMac環境で開発する言語であり、WindowsやLinuxでは開発環境を構築するのが面倒なこと、開発したアプリがiOSやmacOS向けに限定されること、などが挙げられます。

4. Lua

Lua(ルア)は、 C言語、C++、Java、C#、VB.NETなどのメインの言語で書かれたプログラムと組み合わせて、汎用的に使えるスクリプト言語です。Luaには、移植性が高くて実装が簡便、動作が非常に高速という特徴があります。

Luaを利用することで、LuaからC言語の関数を呼び出すことができるなど、他の言語の利点を採り入れて開発できます。ゲーム開発においては、例えばCやC++などの他の言語でコア機能をつくり、Luaでゲームの画面・操作・インターフェース部分などを開発するのが一般的です。

C++などの言語とLuaを組み合わせることで、既存のメインプログラムを変更することなく、それに追加する形でゲームのバランスを調整できるなどのメリットが得られます。

また、C言語やC++のみでゲーム開発をすると、プログラムの動作確認のたびにコンパイルに時間がとられてしまいますが、Luaはスクリプト言語なのでコンパイルに時間をとられないで効率的に開発を進められます。

5. JavaScript

JavaScript(ジャバスクリプト)は、ウェブブラウザ上で動くプログラミング言語です。JavaScriptは、ウェブサイトのための言語という印象が強いですが、ブラウザ上で動作するゲームの開発にも利用されます。

JavaScriptでブラウザゲームを開発する場合、HTML5のCanvas要素で2Dグラフィックを描画する方法などが使われます。JavaScriptだけで実現するというよりは、HTMLやCSSをJavaScriptで操作してゲーム画面を表示させます

JavaScriptには、ゲーム開発に利用できるライブラリが複数あり、それらを利用することで、より高度がゲームが開発できます。例えば、enchant.jsではブロック崩しやテトリスなどの2Dゲーム 、CreateJSではシューティングゲームや横スクロールアクションゲーム、Kiwi.jsではマウスの動きに合わせて動くアクションゲームなどが作成できます。

まとめ

プロとしてゲームプログラマを目指すなら、C#とUnityを学ぶのがおすすめです。ゲーム機向けならハードウェア制御が得意なC++が適している場合があります。また、C++などの言語ですでにゲーム開発をしているなら、Luaと組み合わせることで、開発効率を高められるかもしれません。

iPhoneやiPad向けのゲームを開発するなら、最適なネイティブコードに変換されて高速に動作するSwiftが良いでしょう。

ウェブブラウザ向けのゲームを開発なら、JavaScriptが始めやすいでしょう。ゲーム開発用ライブラリを利用することで、高度なゲームも開発できます。JavaScript+HTML+CSSで開発されたゲームですから、ウェブサイト上で公開もしやすいのも魅力です。