ReactとVueの違いとは?2大JavaScriptフレームワークを比較

ReactとVue、どちらを選ぶ?

JavaScriptフレームワークを利用してウェブアプリケーションを開発しようとした際、まず候補に挙がるのはReact、Vue、Angulerの3大 JavaScriptフレームワークではないでしょうか。

その中で、Anguler は学習コストが高そうなので、はじめて触れるJavaScriptフレームワークの候補からは外すことになるかもしれません。残るはReactとVueの2大JavaScriptフレームワークです。どちらを選べばよいのでしょうか。

Vueはライトユーザー向け

Vueは、ライトユーザー向けで、扱いやすいのが特徴です。JavaScriptの書き方とか難しいことはひとまず置いておいて、Vueではどう書けばどういう表示になるのかだけ調べて、Vueの機能を採り入れるといった使い方ができます。

短時間で使い方を学んで、より簡単にウェブアプリケーションを作りたいなら、Vueがおすすめです。JavaScriptフレームワークがどんなものか少し触ってみたいくらいなら、ひとまずVueから入るのが良いかもしれません。

JavaScriptにあまり慣れていなくても、取っつきやすいのがVueの魅力です。 Vueは機能がライトで分かりやすくて使いやすいですが、ウェブアプリを開発するための必要な機能が備わっています。Vueを使えば、コンテンツ表示の切り替えがなめらかなSPA(シングルページアプリケーション) を作成できます。

Reactは発展性を求める人向け

Reactは、ウェブアプリだけではなく、ネイティブアプリなどへの発展性を求める人向けかもしれません。Reactには、数多くの関連するフレームワークが開発されています。例えば、React Nativeはネイティブアプリを作成できるフレームワークです。React製のアプリをiOSやAndroid向けのネイティブアプリに発展させられます。

また、React 360はFacebook社が開発したVRアプリケーションフレームワークです。バーチャルリアリティ(VR)空間上の360度のUIを実装して、ウェブブラウザ上で実行するVRコンテンツのアプリが開発できます。ちなみに、React 360は、旧名React VRが改名されたものです。

これらの意欲的なフレームワークをReactの作法で利用できるので、Reactに慣れていれば、学習コストを掛けずにネイティブアプリやVR端末向けアプリの開発へと発展させやすいメリットがあります。

VueはHTML+CSSのテンプレート、 ReactはJavaScriptとJSX

Vue.jsでは、HTMLやCSSのテンプレートを利用してコンテンツを生成できます。JavaScriptに慣れていなくても、HTMLやCSSが分かる人なら取っつきやすいでしょう。一方、Reactでは、HTMLやCSSまですべてJavaScript内で管理されています。

Reactのソースは、JavaScriptとJSXで記述します。テンプレートもJavaScriptで開発するため、JavaScriptを使ってより柔軟性の高い開発が行えます。逆に言えば、 JavaScriptに慣れていない人には、Reactは取っつきにくく感じるでしょう。

Reactでは、JavaScriptだけではなく、オプションとしてJSXで書くこともできます。JSXとは「JavaScript XML」の略で、FacebookがJavaScriptの拡張として開発した構文のことです。JSXを使うとHTMLライクな構文でコードを記述でき、構造を把握しやすいメリットが得られます。

ReactとVueを求人数で比較

ReactとVueでは、どちらが就職・転職に有利でしょうか。仕事探しのIndeed (インディード) で、ReactとVueを求人数で比較してみました。

  • React:求人検索結果 3,234 件
  • Vue :求人検索結果 2,924 件

若干Reactが多いですが、どちらも同じくらいの求人需要です。多くの場合、ReactとVueの両方ができればそれに越したことはないというニュアンスと思われます。

もし、自分が就職・転職したい職場が具体的に決まっているなら、主にどちらのフレームワークのスキルが歓迎されるのか、求人欄で確認してみると良いでしょう。