R言語とは?プログラミング言語を初心者にもわかりやすく解説

R言語とは

R言語(アールげんご)は、統計処理に特化されたプログラミング言語です。1990年代の半ば、ニュージーランドのオークランド大学に所属していた2名の研究者によって開発されたのが始まりです。

R言語は、統計分析とグラフィックス処理に特化された言語です。C言語やJavaなどが様々な目的に利用できる汎用言語であるのに対して、R言語は統計処理に特化した専用言語です。

様々な統計処理(線形モデリング、非線形モデリング、従来の統計テスト、時系列分析、分類、クラスタリング、など)に対応しており、グラフィカルな出力手段を提供しています。例えば、統計解析をしてグラフ画像として出力する機能などが用意されています。

R言語という名称には、統計処理言語の先輩にあたるS言語のひとつ前という意味が込められているとされます。また、開発者のRoss IhakaとRobert Gentlemanの名前の頭文字にも由来しているとされています。

R言語の特徴

R言語 には、以下の特徴があります。

  • 統計処理に特化されたプログラミング言語
  • データ分析に特化した関数を利用できる
  • 分析結果をグラフ表示するグラフィック機能を利用できる
  • 日本語に対応しており、変数名や関数名に日本語が使える
  • 関数を呼び出すだけなので、R言語の習得自体はそれほど難しくない
  • データの扱いが重要であり、使いこなすには統計学の基礎知識が必要

R言語 は、統計処理に特化したプログラミング言語です。R言語には、データ分析に特化した関数が用意されています。汎用言語ではコードが煩雑になってしまうような数学的なデータ処理も、R言語では関数を呼び出してシンプルに記述できます。

また、R言語には、データの分析結果をグラフ表示するグラフィック機能が用意されており、与えられたデータをもとにして簡単にグラフが描けます。

R言語は、難しいデータ分析も関数を呼び出すでだけで実現できてしまいます。そのため、R言語の習得自体はそれほど難しくありません。一方で、データの扱いが重要であり、使いこなすには統計学の基礎知識が必要かもしれません。

R言語はこんな場面で使われている

R言語は、機械学習やデータサイエンスの分野、ビッグデータの解析、POSシステムの購買データ分析、分析結果のグラフ表示などに利用されることがあります。

R言語は、統計処理に特化したプログラミング言語ですから、逆に言えば汎用的な目的には向きません。例えば、GUIデスクトップソフトウェア、スマホアプリ 、ウェブアプリケーションなどの開発を、R言語だけで行うことは難しいでしょう。

R言語 を学ぶメリット

R言語は、オープンソースとして公開されており、現在も多くの人が関わって機能拡張されています。R言語の最新版は、2019年に公開されたバージョン3系です。

C言語やJavaなどの汎用言語を使っていて、もうひとつ他の言語を身に着けるなら、R言語はおすすめ言語のひとつです。統計処理に特化されたR言語を使いこなすには、統計学の基礎知識も必要となりますが、使いこなせればプログラマとして差別化を図れるでしょう。

R言語での求人を検索すると、データサイエンティスト(データ分析の専門家)、機械学習エンジニア、データ分析やグラフ化などの募集があるようです。

R言語とPython

R言語が使える技術者を募集している職場において、他にあると望ましいとされるスキルとしてPythonが挙げられることがあります。

R言語とPythonは、どちらもデータ分析に向いている言語です。Pythonはデータ分析にも利用できますが、ウェブアプリケーション開発などにも利用できる汎用的な言語です。 R言語はよりデータ分析に特化しており、汎用的な利用には不向きですがデータ分析機能が充実しています。

データサイエンティストとして、専門的にデータ分析を行いたいならR言語がおすすめです。一方、データ分析以外にも、ウェブアプリケーション開発などを汎用的に行いたいならPythonがおすすめです。単純に求人数だけで比較すると、R言語よりPythonの方が多いでしょう。