Rustとは?プログラミング言語を初心者にもわかりやすく解説

Rustとは

Rust(ラスト)は、Mozillaが開発を支援しているプログラミング言語です。C言語やC++の代替となることを意図した言語であり、C言語やC++と同じように非常に高速です。

最初は、個人開発から始まりました。Mozillaで働いていたグレイドン・ホアレ氏が 2006年にRustの開発を始め、2009年よりMozillaの公式プロジェクトとなりました。現在は、 商用も含めて自由に利用できるオープンソースとして公開されており、オープンソースのコミュニティで開発されています。

Rustは、過去には大きな仕様変更を繰り返しながら開発が進められていましたが、2015年に安定版となるバージョン1.0がリリースされてからは、後方互換性が保たれています。現在の最新版は、2019年にリリースされたバージョン1.4系です。

Rustの特徴

Rustには、以下の特徴があります。

  • 手続き型、関数型、オブジェクト指向プログラミングの要素が採り入れられたマルチパラダイムのプログラミング言語
  • 実行速度はC言語と同じくらい高速
  • 型システムとリソース管理が強力で、メモリ安全性が高い
  • 並行プログラミングでもデータ競合を起こさない

Rustは、手続き型、関数型、オブジェクト指向プログラミングの要素が採り入れられたマルチパラダイムのプログラミング言語です。

Rustは、実行速度、メモリ安全性、並行性を重視して開発されています。Rustの実行速度は、C言語と同じくらい高速です。また、型システムとリソース管理が強力で、メモリ安全性が高められています。

さらに、メモリ安全性が高いことで、プログラムの異なる部分を独立して実行させる並行プログラミングでもデータ競合を起こしません。並行プログラミングが使えることで、マルチコアCPUのコンピュータの性能を活かすことができて処理能力が高まります。

Rustはこんな場面で使われている

Rustは、C言語やC++の代替となることを意図した言語です。 C言語やC++と同じように非常に高速であり、ハードウェア制御を行うシステムソフトウェアの開発に適しています。

Rust開発を支援するMozilla Researchの公式サイトでは、「開発者は、Rustを使用して、ゲームエンジン、オペレーティングシステム、ファイルシステム、ブラウザコンポーネント、仮想現実用のシミュレーションエンジンなど、さまざまな新しいソフトウェアアプリケーションを作成しています。」 と紹介されています。

また、Rust採用事例として「Mozilla、Dropbox、npm、Postmates、Braintreeなど、大小さまざまな企業が世界中の生産環境でRustを使用しています。」 と紹介されています。

https://research.mozilla.org/rust/ (英語)

有名企業による導入事例を挙げるなら、 オンラインストレージサービスDropboxの一部機能、ウェブブラウザFirefoxの一部機能、口コミサービスYelpの一部機能 などがRustで書かれています。

Rustを学ぶメリット

Rustは、C言語やC++の代替となることを意図した言語であり、様々な分野で利用できます。近年、Rust人気は高まっており、プログラミング言語の人気投票では、上位にランキングされることが多くなっています。

Rustの求人を検索すると、ロボット制御ソフトウェアの開発、ウェブアプリケーションのバックエンド開発、ゲーム開発、などの求人が確認できます。Rustを使う技術者を募集している職場で、他に使えることが望ましい言語としては、C言語、C++、Java、Goなどが挙げられています。