Ceylonとは
Ceylon(セイロン)は、2011年にレッドハット社によって開発されたプログラミング言語です。 Ceylonは、Javaをベースにして開発されました。Javaとは別の言語ですが、「Javaの複雑さなどを改善した拡張版」と捉えると理解しやすいかもしれません。
Ceylon開発の中心人物は、ギャビン・キング(Gavin King)氏です。ギャビン氏は、Javaのファンを公言しており、Javaに精通した人物です。Java向けのフレームワークの作者としても知られます。
ギャビン氏には、Javaについて改善したい点がいくつかあり、それがCeylon開発へとつながりました。Ceylonは、Javaをベースにしながらも、言語仕様の一部を単純化することでJavaの複雑さを改善して、さらに関数型言語の特徴を採り入れるなどして開発されました。
Ceylonは、 2011年に最初のバージョンが公開されました。2013年にバージョン1がリリースされています。現在の最新バージョンは、2017年にリリースされたバージョン1.3系です。
Ceylonの特徴
Ceylonには、以下の特徴があります。
- Javaをベースにして開発された言語
- Javaの構文とよく似ている
- JVM(Java Virtual Machine)で実行できる
- JavaScriptに出力できる
Ceylonは、Javaをベースにして開発された言語です。基本的な構文は、Javaとよく似ていています。
Ceylonは、Javaと同じくオブジェクト指向言語ですが、関数型言語の特徴も採り入れられています。また、Javaの複雑さを改善するために、言語仕様を単純化したりJavaには存在している機能の一部が削除されています。
CeylonにはJavaとの相互運用性があり、Javaの実行環境であるJVM(Java Virtual Machine)で実行できます。また、Eclipseベースの統合開発環境が提供されています。現在、Javaの開発環境があるなら、Ceylonによるプログラミングも始められます。
Ceylonのコードは、JavaScriptにも出力することが可能です。
Ceylonはこんな場面で使われている
Ceylonは、Javaを代替できる言語です。現在、Javaで開発されているものなら、おおむね Ceylonでも開発可能です。
例えば、 業務用システム、スマホ向けのAndroidアプリ、 ウェブアプリケーション、 ゲーム、家電の組み込みプログラムなど、様々な開発に利用できます。
Ceylonを学ぶメリット
Ceylonは、Javaに慣れた人なら、比較的容易に習得できるでしょう。全体的にJavaほど複雑ではなく融通がきくため、開発しやすい言語とされます。
ただし、Ceylonでの求人を検索すると、Ceylon言語が使えることを指定した求人はあまりヒットしないようです。就職や転職に有利なプログラミング言語を身につけたいなら、求人の多いJavaを学ぶのが良いでしょう。
その上でCeylonを学べば、他のJavaプログラマとの差別化になるでしょう。