なでしことは?プログラミング言語を初心者にもわかりやすく解説

なでしことは

なでしこは、2004年に登場した日本語で書けるプログラミング言語です。開発したのは、一人ユニットで活動している個人プログラマの「クジラ飛行机(くじらひこうづくえ)」氏です。

プログラミング言語は、英語風のコマンドを使うものがほとんどですが、なでしこは日本語風のコマンドでプログラミングできるのが最大の特徴です。日本人にとっては読みやすく、プログラミング初心者にも覚えやすい言語といえるでしょう。

なでしこには、メジャーバージョンが2つあります。バージョン1系はWindows上のみで動作します。バージョン3系はプラットフォームに依存せず、JavaScriptに変換されてからウェブブラウザ上で動作します。

なでしこの特徴

なでしこには、以下の特徴があります。

  • インタプリタ方式のスクリプト言語
  • バージョン3系は、JavaScriptに変換されてから実行される
  • 文字列の表示は「 」で囲む
  • インデントで構造を表現する

なでしこは、コードを逐次解釈しながら実行するインタプリタ方式のスクリプト言語です。大規模なシステム開発には不向きですが、数行から数十行程度の簡易なスクリプトで日常業務をラクにするような使い方に適しています。

なでしこ バージョン3系は、 JavaScriptに変換されてからウェブブラウザで実行されます。 バージョン1系はWindows上のみで動作しますが、バージョン3系はプラットフォームに依存しません。

なでしこのコードでは記号も日本語で記述します。例えば、文字列を表示する際には、以下のように「 」で囲みます。

「こんにちは」と表示

また、if文などは、インデントで構造を表現します。

A=5
もし、A=5ならば
「OK」と表示
違えば
「NG」と表示
ここまで。

言語仕様や文法は、公式サイトで参照できます。また、いわゆる「なでしこ本」も発売されており、学習情報に困ることはあまりないでしょう。

なでしこはこんな場面で使われている

なでしこは、 目の前の業務をラクに片づけたり、ちょっとした処理をプログラムに任せたり、毎日の同じような作業を自動化するような場面に向いています。

なでしこを学ぶメリット

なでしこは、日本語でプログラミングできる言語であり、日本人には非常にとっつきやすい言語仕様となっています。

「ちょっとした処理をプログラムに任せたいだけなのに、構造化プログラミング、オブジェクト指向といった決まりごとを学習しなくてはならないのはナンセンス」という、なでしこ作者の考えはもっともです。

日常のちょっとした業務で気軽に使うなら、日本語でプログラミングできて、初心者にも習得しやすいなでしこは、悪くない選択でしょう。 公式ガイドブックも発売されていて、学習情報も揃っています。

日本語プログラミング言語「なでしこ」公式ガイドブック

ただし、本格的なシステム開発やウェブサービス開発などの現場で、なでしこが採用されることは少ないでしょう。また、海外へ出ていきづらいデメリットもあるかもしれません。もし、プログラマとして就職に有利になる言語を身に着けたいなら、他のプログラミング言語を学んだ方が良いかもしれません。