Juliaとは
Julia(ジュリア)は、 マサチューセッツ工科大学教授で数学者のアラン・エデルマン(Alan Edelman)氏らによって開発されたプログラミング言語です。2009年に開発が始まり、2012年にオープンソースとして公開されました。
Juliaは、データ分析、機械学習、人工知能開発などに適した計算用言語として注目されています。これらの分野に適した言語としてはPythonやR言語などが知られますが、 JuliaはPythonやR言語に比べて動作が非常に速いのが大きな特徴です。
Juliaはオープンソースとして公開されており、オープンソースコミュニティではライブラリも盛んに開発されています。Juliaの最新バージョンは、2019年にリリースされたバージョン1.3系です。
Juliaの特徴
Juliaには、以下の特徴があります。
- コンパイル方式の汎用プログラミング言語
- 高度な科学技術計算に向いた計算用言語
- データ分析、機械学習、人工知能開発にも適している
- 動作が非常に高速
- LLVMによるJITコンパイル
Juliaは、コンパイル方式の汎用プログラミング言語です。 高度な科学技術計算に向いた計算用言語であり、数値計算プログラムを比較的簡単に作成することが出来ます。
データ分析、機械学習、人工知能開発にも適していて、かつ、動作が非常に高速であることなどから、PythonやR言語に代わる新しい言語として近年注目を集めています。
Juliaの高速性は、LLVMによるJITコンパイルによって実現されます。LLVMとは、コンパイル時などにおいてプログラムを最適化するよう設計されたコンパイラのことです。JIT(Just In Time=実行時)コンパイルとは、実行時にコードのコンパイルを行うことです。
実行時コンパイルをするJuliaは、コンパイルをしないPythonやR言語などのインタプリタ言語と比べると実行速度が格段に向上します。C言語などの事前コンパイルをする言語では、高度に最適化するためコンパイルの時間が長くなりますが、実行時コンパイルは速度が重視されています。
実行時にコンパイルするということは、C言語などの事前コンパイルに比べると 僅かとはいえ実行時に余分な時間が掛かっていることになります。しかし、コンパイル前のソースコードの状態で配布できるので、OSやCPUに依存しないメリットが得られます。
Juliaはこんな場面で使われている
Juliaは、高度な科学技術計算に向いた言語です。データ分析、機械学習、人工知能開発などの分野で注目を集めており、民間だけではなく大学などの研究の場でも利用されています。
金融業界からの注目も高く、アメリカの投資会社のブラックロック社や、イギリスの保険会社のアビバ社などでもJuliaが利用されています。2015年には、ニューヨーク連邦準備銀行が、米国経済のモデルを作成する際にJuliaを利用しているそうです。
Juliaを学ぶメリット
Juliaは、データ分析、機械学習、人工知能開発などに適した計算用言語として注目されています。大手金融企業においてJuliaが開発言語に採用される事例もあり、Juliaを使いこなせるプログラマは優遇される傾向にあるでしょう。
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