Vue.jsとは
Vue.js(ビュージェイエス)は、2014年に公開されたウェブアプリケーション構築用のJavaScriptフレームワークです。Vue.jsは、モダンなウェブアプリケーションが簡単に構築できるように設計されており、学習しやすく柔軟に利用できるため、ウェブ開発の現場で大変人気があります。
Vue.jsを利用すると、モダンなウェブアプリケーションが簡単に構築できます。 モジュールが一体となっていて分割できない他のモノリシックなフレームワークとは異なり、Vue.jsは段階的に採用できるようにゼロから設計されています。
Vue.jsを開発したのは、中国出身でアメリカで活動するエヴァン・ヨー(Evan You)氏 です。エヴァン・ヨー氏は、2012~2013年頃のGoogleに在籍していた期間にはAngularJSの開発に携わった人物です。Vue.jsは、AngularJSの長所のみを抽出して、余分なものを取り除いて軽くしたものとして開発されています。
まもなくVue 3.0がリリース予定
まもなくVue 3.0がリリースされる予定です。Vue 3.0からは、Vue CLI(Command Line Interface)が導入されて、CLI(コマンドラインインターフェース)から操作できるようになります。また、開発言語としてTypeScriptがサポートされます。
競合となるJavaScriptフレームワークのReactやAngularに比べて、Vue.jsは機能がライトで分かりやすくて使いやすいのが特徴です。その代わり、本格的なSPA(シングルページアプリケーション)を作ろうとするとReactなどに軍配が上がります。
実際にリリースされてみないと分かりませんが、 Vue.js 3ではより高速に動くようになり、より本格的なSPAが構築できるようになるとされています。また、 iOS/Android向けのネイティブアプリが開発しやすくなるとされています。
JavaScriptフレームワークとは?
JavaScriptは、ウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語の名称です。ウェブアプリケーションで高度な機能を実現するには、JavaScriptでプログラミングをする必要がありますが、すべてを一から開発すると複雑なコーディングに時間が掛かってしまいます。
複雑になりがちなプログラム部分をあらかじめ作り込んでおいて、コマンドを記述するだけで利用できるようにしたものがフレームワーク です。JavaScriptフレームワークを活用することで、ウェブアプリケーションの開発の効率を高め、最終的なプロダクトの完成度を上げることができます。
JavaScript の公式フレームワークというものは存在しません。JavaScriptフレームワークは、いずれも企業や個人プログラマなどが開発したものです。たくさんあるので、目的に合わせてどの JavaScriptフレームワークを選択するかが重要となります。
ウェブアプリケーション開発を効率的に行うために、多くの開発案件でJavaScriptフレームワークが導入されています。様々な JavaScriptフレームワークがありますが、そのなかでもVue.jsは大変人気があります。
Vue.js の特徴
Vue.js には、以下の特徴があります。
- モダンなウェブアプリケーションが簡単に構築できる
- 段階的に採用できるようにゼロから設計されている
- Angularの長所のみを抽出して、余分なものを取り除いて軽くした
- シンプルな設計で学習しやすい
Vue.jsを利用すると、モダンなウェブアプリケーションが簡単に構築できます。 モジュールが一体となっていて分割できない他のモノリシックなフレームワークとは異なり、Vue.jsは段階的に採用できるようにゼロから設計されています。
Vue.jsは、Angularの長所のみを抽出して、余分なものを取り除いて軽くしたものとして開発されています。多機能な分だけ学習コストの高いAngularフレームワークよりに比べて、Vue.jsはシンプルな設計で学習しやすくなっています。
また、 Vue.jsの構文は、AngularJSとよく似ていますが、よりシンプルで無駄が省かれています。
Angularとの比較
高機能・多機能なAngularと比べると、Vue.jsはシンプルで軽いのが特徴です。Angularは高機能で大規模開発に向きますが、 開発をすると他のフレームワークに乗り換えにくいなどのデメリットもあります。
Vue.jsでは、本格的なウェブアプリケーションを開発することが可能です。また、一部機能を実装するだけの簡易利用や、他のフレームワークと組み合わせての併用利用も可能です。本格的でありながら、気軽・柔軟に利用できるメリットがあります。
React との比較
ReactとVue.jsは、どちらも実行速度が高速なJavaScriptフレームワークでよく似ています。ウェブアプリケーションの開発案件においては、どちらを採用するか検討されるような競合関係にあると言えるでしょう。
ReactではHTMLやCSSまですべてJavaScript内で管理しているのに対して、Vue.jsではある程度HTMLやCSSはテンプレートとして用意されています。
Vue.jsを学ぶメリット
Vue.jsは、学習しやすいフレームワークです。 HTML/CSS/JavaScript が使えるなら、Vue.jsを使うこともできるでしょう。 Vue.jsは、企業の開発案件で採用されることも多く、 Vue.js を使いこなせる人材への需要はあります。就職・転職を視野に入れてJavaScriptフレームワークを学ぶなら、Vue.jsはおすすめです。
Vue.jsで求人を検索すると、ウェブサービス開発、ウェブアプリケーションのフロントエンド開発などでの募集が確認できます。Vue.js のスキルが求められる職場では、他に使えることが望ましいスキルとして、HTML/CSS/JavaScript、React、PHP+Laravel、Python+Django などが挙げられています。
これらの職場では、LAMP環境(OSがLinux、ウェブサーバがApache、データベースがMySQL、プログラミング言語がPHP・Python・Perlなど)での開発経験が重視されることが多いようです。
Vue.js 公式サイト:https://vuejs.org/