CPLとは
CPL(シーピーエル)は、ALGOLやFORTRANなどの研究言語とCOBOLなどの商用言語の長所を組み合わせようと試みたプログラミング言語です。イギリスのケンブリッジ大学とロンドン大学の研究者が共同開発して、 1963年に登場しました。
CPLという名称は、「Combined Programming Language( 統合プログラミング言語 )」の頭文字をとったものです。もともとは、Cambridge (ケンブリッジ)のCであったものを、2つの大学による共同開発になったために、 Combined(組み合わせた・協力した・統合した)のCに置き換えた経緯があります。
CPLは、現在はあまり使われることのない言語ですが、1972年に登場するC言語にも影響を与えています。
CPLは、C言語にも影響を与えている
1963年に登場したCPLは、1972年に登場するC言語にも影響を与えています。 CPLは、ALGOLの影響を受けていて、C言語もその流れにあります。そういう意味ではC言語の祖先はALGOLなのですが、CPLから始まった書き方の影響もあります。
例えば、プログラム中のブロックを、ALGOLではBEGIN~ENDで囲みますが、CPLでは{ ~ }で囲みます。{ ~ }で囲む書き方はCPLが始まりですが、C言語でもこの書き方が踏襲されています。
時系列で並べると、ALGOLなどの影響を受けたCPLが1963年に登場、CPLをベースにしたBCPLが1966年に登場、BCPLをベースにしたB言語が1969年に登場、B言語をベースにしたC言語が1972年に登場、という流れです。
CPLの特徴
CPLには、以下の特徴があります。
- 研究言語と商用言語の長所を組み合わせようとした
- 言語仕様が巨大で複雑
- C言語にも影響を与えた
CPLは、ALGOLやFORTRANなどの研究言語とCOBOLなどの商用言語の長所を組み合わせようとしたプログラミング言語です。
そのため、CPLの言語仕様は巨大で複雑になり、実用面では使いづらいものになってしまった側面があります。結果として、CPLはあまり普及することがありませんでした。
ただし、CPLの言語仕様の一部は、その後に登場する言語にも踏襲されており、1972年に登場したC言語にも影響を与えています。
CPLはこんな場面で使われている
CPLは、現在はあまり使われることのない言語です。
CPLを学ぶメリット
これからプログラミング学習を始める人が、 CPL から入ることは少ないでしょう。もし、プログラマとして就職に有利になる言語を身に着けたいなら、他のプログラミング言語を学んだ方が良いかもしれません。