Java入門の第4回です。前回からの続きですが、今回だけでも分かる内容になっています。
今回は、変数について解説します。Java言語に限らず、プログラミング言語では変数は避けて通れません。
変数とは
変数とは、値を代入するための入れ物です。例えば、i = 3 のように i に「3」という値を代入する際の i が変数です。
Java言語において変数を使用する手順は以下の通りです。
- 変数の宣言
- 値の代入
- 値の参照
変数を使用した実例
変数を使用した実例を見てみましょう。以下は、変数iを宣言して、変数iに値を代入して、変数iに代入された値を参照して画面表示させるプログラムコードです。
int i; i = 3; System.out.println(i);
実際に動かしてみる
実際に上記コードをクラスにして、Eclipse上で動かしてみましょう。Eclipseでクラスを新規作成するには、メニューから [ファイル] → [新規] → [クラス] と選択します。この操作は覚えてしまいましょう。
適当なクラス名を付けて保存すれば、クラスが新規作成されます。名前は「Test2」とします。
作成されたTest2.javaに、お決まりの書式public static void main(String[] args) {}を付けた上で、今回の変数の部分のコードを記述します。
public class Test2 { public static void main(String[] args) { int i; i = 3; System.out.println(i); } }
コードが入力できたら、実行ボタンから[実行] → [Javaアプリケーション]を選択してください。
すると、以下の画面のようにコンソールに「3」と表示されました。
いま実行されたコードを、もう一度確認してみましょう。
public class Test2 { public static void main(String[] args) { int i; i = 3; System.out.println(i); } }
上記コードでは、変数iを宣言して、変数iに数値の「3」を代入して、それをprintln(i)で画面表示させています
変数の型
変数宣言の先頭にあるintというキーワードは、変数の型を表しています。intを先頭につけると宣言する変数がinteger型、つまり、整数型であることを表します。
上記コードでは変数iをint型として宣言しているので、それ以外の値を代入することはできません。例えば、 i = 3.5という具合に整数以外の値を代入しようとすると、エラーとなります。
上の画面では、int型の変数iにdouble型の「3.5」を代入しようとしているため、「型の不一致: double から int には変換できません」と、エラーメッセージが表示されています。
Java言語には変数型が数多く用意されていますが、いきなり全部を覚えるのは大変です。まずは、使用頻度の高い以下の変数型を知っておくと良いでしょう。
- int … 整数
- double … 浮動小数点数
- boolean … 真偽(true か false)
- char … キャラクター(Unicodeで表す1文字分=16ビットの符号なし整数)
- String … 文字列
上記のうち、char型とString型の違いが分かりにくいかもしれません。どちらも文字を扱うことができますが、データ型としては別のものです。
char型はキャラクター型(文字型)で、Unicodeで表す1文字分を扱います。Unicodeで表す1文字分というのは、16ビットの符号なし整数と同じですから、char型は整数型と似ていなくもありません。1文字を表すために16ビットの整数で管理しているのがchar型です。
String型は文字列型です。0文字以上の文字が集まったもの、つまり、char型のデータが集まったものがString型です。ですから、char型とString型は似ていなくもありません。ただし、char型とString型をお互いに代入したり比較することはできません。
現時点では、int型は整数、double型は小数点数、boolean型は真偽、char型は1文字、String型は文字列を扱う…と大まかに理解して先へ進めば良いでしょう。
次回へ続きます。